青風雅 / Ao Fu-ga

ここにしかない青。
空でも海でもなく、風。

 

    青というと、よく空や海に例えられたりします。
晴天の夏空のように澄み切った青とか、エーゲ海の深く神秘的な青とか、そういった例えはどれもなかなか言い得て妙であります。
 そこにきて青風雅とは、このネーミングもなかなかの妙だなと思うのです。
俳句の季語に「風青し」と始まるものがあります。新緑を吹きに抜ける初夏の風のことを言うようです。
もし風に色がついているとしたら、その季節の風は爽やかな青色なのかもしれません。
 さて、こちらの青風雅、単純に青一色とは言い難い複雑な表情をしています。
透明な表層のその先に、何重もの青の奥行があるように感じられます。
器の渕に吹きを掛け、その部分が流れ出すように下方に溶け込む様子は、大気の流れのような何とも言えない重厚感を感じます。
吹きのひと手間が生み出すこの奥深さこそ、ここにしかない青、他にはない青の所以ではないでしょうか。
 雲一つない真っ青な空のもと、新緑の緑や、桜のピンクが一段とよく映えるように、
この器の景色には、緑黄色の瑞々しさや鮮度の高い透明感、
日本食らしい渋みや、多国籍なスパイスなんかでも、きっと美味しく一層引き立つことでしょう。

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